2008.06.30 (Mon)
行方不明!
なにが起こったのか、ずっこりログが消えてしまって、
「一般小説」の国内、海外カテゴリの記事が行方不明になってしまいました。
消した覚えはないんだけど…。
で、よりによって、このカテゴリだけバックアップを取っていなかったという……。
引越し前のブログに少し残っている分だけ、
後で移行してみるつもりだけど――なんだか嫌になっちゃったなあ。
う〜〜〜……。
泣いてやる!!
2008.06.26 (Thu)
「花がふってくる」崎谷はるひ
設定は現代だけど、全体に古風で静かな印象。
大学助手の蓮実秋祐は、いとこの袴田涼嗣と同居している。同い年のくせに、際限なく甘やかしてくる涼嗣に、秋祐は密かに恋をしていた。近すぎる距離があたり前になっていた二人だったが、涼嗣が恋人・理名との結婚を決めたことから事態は大きく動き始める。秋祐は涼嗣への想いにピリオドを打ち、離れる決心をするが―。
ポイントは「いとこ同士」の微妙な距離ってところかな。
「家」のしがらみや結びつきが強く、苦しい恋を自覚して離れたくても、
または恋が成就したとしても、親戚という関係はどこまでもついてくる。
もし二人が他人だったら、うまくいくにしろ駄目だったとしても、
少なくとも会わないという選択肢がある分、楽かもしれない。
いとこ同士ゆえに臆病にもなるし、もどかしい可笑し味もあったり。
そんな切ない心情が丁寧に綴られ、他愛なくも心にしみる。
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2008.06.24 (Tue)
「真昼の月」いおかいつき

同僚に撃たれ警察を辞めた元刑事の神埼秀一は生きる張りを失っていた。
そんな時、祖父から相続した大阪ミナミの雑居ビルで、密輸拳銃横取り事件に巻き込まれ、
横取り犯を追うヤクザの若頭・辰巳に気に入られてしまう…。
このシリーズの面白みは、まずキャラクターの魅力。
ヤクザ組織の若頭・辰巳は色気のある男前で豪胆、その存在感ゆえ組員から命を預けられるほど
心酔されたりしているのに、本人は弾除けになるとばかり、あっさりしている。
そんな辰巳が唯一執着するのが、ひと目惚れした別嬪さんの元刑事・秀一だった。
速攻で秀一を力づくでモノするあたりはヤクザ物の王道らしい展開なのだけど、
この秀一がただ者ではない。
いきなり手錠をかけられ下着を下ろされても「刑事時代には考えられないほど油断してたなあ」と
まるで他人事。レイプされても動じない。
この秀一の醒めっぷりや、開き直って現状を受けいれる柔軟さが、いっそ爽快なのだ。
自分に執着する辰巳を平気で馬鹿者扱いするし、辰巳の情人(いろ)になってもタダでは起きない。
辰巳の力をさり気なく利用する。
「人生投げやり」にも程があるだろうと思うけど、ヤクザ並みの度胸と行動力がある
肝の据わった男だから面白い。
無論、辰巳も秀一に鼻面を掴まれて引っ張りまわされているようで、上手く秀一を動かし、
利用しているわけだ。
辰巳と互角の関係であろうとする秀一に、それなりに敬意をはらっているらしい(惚れた弱味ってヤツね)。
あとは身辺で勃発する事件がスパイスに、二人の微妙な心の移ろいを軽快に描いていく。
魅力的な脇役たちや、大阪人らしい軽妙な会話も楽しい。
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・・こちらもお薦め!・・
『黒羽と鵙目』 花郎藤子今でこそボーイズ・ラブで極道物(ヤクザ物、マフィア)が一つのジャンルとして幅を利かせているけど、
その先がけとなった作品です。
受の「特技・男殺し」なところが秀一と一緒(笑)。
2008.06.23 (Mon)
「大人は愛を語れない」崎谷はるひ
「若さ」ゆえの一途さが、「大人」にはとても眩しくて、そして「大人」だからこそ、「若さ」の価値を知る。
もしかしたら、世代によって好みや感想が大きく違ってくる作品かもしれません。
舞台役者志望の大学生湯田直海は、ある夜、地上げ屋に暴行を受けアパートから追い出され、
ゴミステーションで倒れていたところを居酒屋「韋駄天」の店長・宮本元に拾われる。
住む場所を失った直美は「韋駄天」で居候することに。
片意地を張り続けた自分を甘えさせてくれる宮本に次第に惹かれる直海。
しかし宮本は飄々として署ルみどころがなく……!?
夢に向かって一生懸命頑張っているのだけど、気負いすぎてテンパっちゃってる直海みたいなタイプが、
苦手だった頃があったのに、今はなんだかいじらしく思えるのは、
たぶん私がその「若さ」を眩しく思う年頃になっているからでしょう。
19歳の直海が、35歳の「大人」の内奥に触れようとジタバタしつつ、
次第に宮本へ想いを募らせ切なさ。
その思慕に気づかぬ振りをするのは、大人の狡さか臆病さゆえか。
それでも、人を恋する気持ちをゆっくりと、丁寧に育てていく過程がじんわりといい雰囲気。
若さゆえの重いほどの一途さで、逃げ腰の大人を押し倒しちゃうぞっと頑張るも、
経験不足から返り討ちにあっちゃうところが可愛いぞっと(笑)。
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2008.06.20 (Fri)
「野菜畑で会うならば」佐々木禎子
まだまだヤワだった感性にズキュン、だったなぁ(←過去形…遠い目)
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柔らかい心を持っていた自分を気恥ずかしく思い出しますな…

2008.06.18 (Wed)
「蜜の香り」 佐々木禎子
仕事と恋愛のバランスが良く、心理面も丁寧に書かれている印象を受けました。
一流ファッションブランドの新人広報・彰浩は、香水部門の新規事業に大抜擢された。
さらには、世界的ヒットフレグランスを創作する天才調香師・鮫島の担当まで任される。
けれども仕事の依頼と引き換えに鮫島から提示された条件は、なんと彰浩との同居だった!!
「私に閃きをくれるんだろう?」上品で精悍な容貌をもつ鮫島との昼夜を問わない情事――。
彰浩は次第に鮫島から官能を引き出されて……!?
天才調香師と呼ばれ鮫島の変人ぽい雰囲気や、
彰浩の、仕事に対する真っ直ぐで一生懸命な姿勢に好感が持てる。
フレグランスは私も興味のある世界であることもあって、
香水についての薀蓄(うんちく)が充実していて大いに楽しめた。
調香師であることを生かした色っぽい展開にも、ドキドキ…

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3月に↑ここまで書いて下書きにぶち込んで忘れていました……あうあう

2008.06.13 (Fri)
「年下の彼氏」菱沢九月
シンプルなタイトルがいい感じ。
「俺の彼氏になって下さい」――七つも年下の大学生に告白された、
塾講師の石田楓(いしだかえで)。
賢い大型犬のように優しく頼もしいバイトの鴻島涼平に、密かに片想いしていた楓は、
喜びより戸惑いに混乱する。始まったものには、いつか必ず終焉がくる…。
甘い蜜月の中で、楓はひとり予感に怯えるが!? 諦めていた恋が成就する、
嵐のような幸福と不安――恋愛の光と影を繊細に綴る、純愛ラブ・ストーリー。
淡々とエピソードを積み重ね、人を恋することの幸せと不安が、
もどかしいような優しさを滲ませながら描かれていく。
日常に変化を求めず、傍観者でありたいという楓の感情は、
言わば眠り姫のような状態に近い。
その孤独をも飲み込んでしまっている楓自身は、
その寂寞に気づいていないあたりが痛々しい。
その眠り姫を叩き起こすのが、年下にして器の大きい涼平くん。
20才にしては涼平は大人すぎると思うけど、そこは乙女の理想ってことで

二人の恋の始まりから、その関係が深まっていく様子を見詰める視点が、
おだやかな空気がたゆたうようで、読後感が心地よい。
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2008.06.09 (Mon)
「南嵐」 松野たば子
花丸文庫BLACKという新レーベルからの、デビュー作だそうです。
このレーベルの趣旨が今一つ分からないのだけど、同時刊行された作品をみると、
やや大人向けって感じなのでしょうか。
ただし本作は、BLではない。どちらかというと、ゲイ・ノベル…かな?
引ったくりの現行犯を追っていた刑事・西村は、四之崎組を牛耳る南条に拉致された。
因縁の相手の手に堕ちた西村を苛酷な責めが襲う…暴力と恐怖が支配するアンダーグラウンド・
ハードボイルド!!
ハードボイルドだからという訳でもないのだろうけど、
殴られたりレイプされたりと、ハードなシーンが続きます。
時おり挿入される軽妙な掛け合いが、ハードなストーリーを重苦しさから救ってます。
けっして甘い雰囲気になるとこもないので、好みは分かれると思うのだけど、私は楽しめました。
ただし、ボーイズラブという意識は捨てるべし


南嵐 (花丸文庫BLACK マ 1-1)
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2008.06.06 (Fri)
「君が好きなのさ 1〜10巻、番外編、スペシャル編」 谷崎 泉
「今さら」というのは、1999年〜2002年に10巻まで出版され、最終巻となっているスペシャル編ですら、
2004年発行で、サイクルの短いBL界を思うに、たぶん「今さら」なんだろうなあ。
すでに絶版になっているらしい巻もあるし。
でも、今でも同人誌でシリーズ作品が発表されているってことは、根強いファンがいるってことで、
心強いかぎり♪
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それまでも谷崎泉さんは好きな作家さんのひとりではあったのだけど、
裏社会とか刑事物とか、どちらかというとハードな設定の作品ばかり読んでいたので、
この『君が好きなのさ』(略して「きみ好き」というらしい)にはちょっとびっくり。
そしてなにより、短期間に3回も再読するほどハマることになろうとは――自分自身にこそ、
嗚呼驚愕








