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2008.07.23 (Wed)

「小説家は懺悔する」 菱沢九月

きっともう、この心臓は二度と死なない。



4199003444 小説家は懺悔する
 菱沢九月
 高久尚子(イラスト)
 キャラ文庫/徳間書店
 2005-03-26


俺を何度も抱くのは小説のネタにするため…? 
小説家・佐々原脩司の家に同居し、ハウスキーパーとして働き始めた律。佐々原は
ベストセラーを連発し、映画化も控えている人気作家だ。仕事上の好奇心だと言っては
何度となく律を抱く佐々原。律は強引な佐々原の思いのほか優しい愛撫に流され、
次第に心まで溺れてゆく…。ところが、佐々原と主演女優のスキャンダルが発覚し!?


律も脩司も「身近な人間の死」がトラウマになっているから、背景は重いけど、
ストーリーは暗くはない。
食事をしたり、ベッドで身体を重ねたりと、日常を重ねながら、二人は少しずつ
自分の傷を打ち明けあける。
しかし、互いの傷を舐めあうような関係にはならない。その痛みをただ受け止めるだけだ。

「どうしたら俺のこと見捨てないでいてくれる?」
この脩司の言葉の、必死な切なさに泣けてしまう。

生きているってことの煩雑さを、いとおしく思えてくるような、ほんのり切なくて優しい読後感。
気持ちを確かめあうラストが心に沁みる。


続編に「小説家は束縛する ―小説家は懺悔する(2)」がある。
ラブラブだけど、ちょっぴり遠く感じてしまう恋人たちの距離感は、たぶん誰でも経験すること。
互いを思う心と、二人の結びつきの深さがよくわかる。

テーマ : ボーイズラブ - ジャンル : 本・雑誌

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