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2009.11.06 (Fri)

「銀色のフィレンツェ-メディチ家殺人事件」塩野七生

華麗なるルネサンス歴史絵巻第2部です。
タイトルの「銀色」は「銀色のアルノ、黄金のテヴェレ」と詩人が歌ったことによるのだそうで、
アルノとはフィレンツェを流れる川の名前。


4022640251銀色のフィレンツェ―メディチ家殺人事件 (朝日文芸文庫)
朝日新聞 1993-10

by G-Tools


1993年11月 朝日文芸文庫
今回の舞台は『花の都』を由来とするフィレンツェ。前作『緋色のヴェネツィア』で共和国の公職追放3年間の処分を受けたヴェネツィア名門貴族・マルコ・ダンドロは、旅先に選んだフィレンツェで再び陰謀の渦に巻き込まれる。

史実であるロレンツィーノの「アレッサンドロ公爵殺害事件」がきっかけとなり、フィレンツェが絶対君主制国家へと変貌していくのだが、ロレンツィーノもアレッサンドロ公爵も、メディチ家の一族。
メディチ家がフィレンツェを支配することで芸術が保護され、結果的に大いにルネッサンス文化が栄えていく。
また史実では、アレッサンドロ公爵がロレンツィーノに暗殺され、ロレンツィーノのはとこであるコシモが公爵家を後継する。さらに、このコシモがトスカーナ大公国を樹立することになるわけで、ひとつの殺人事件が歴史に大きな影響を及ぼすわけだから、なんとも皮肉なもの。
メディチ家はルネッサンス芸術を育てた功績はあるが、フィレンツェを権力者による封建的な社会構造としてしまうため、1作目のヴェネツィアに比べて民主性、平等意識などは遅れ、社会的に閉塞感があったようだ。

この陰謀渦巻く世界に色を添えるのが、マルコとオリンピアのロマンス。
彼らの目を通して詳細に描かれるフィレンツェの街並みや日常生活が、ストーリーに厚みを持たせている。
メディチ家によってルネッサンス文化が花開き、その衰退とともにスペインの力を頼るようになり、やがてフィレンツェの国家としての主体を失っていくといった程度の理解でも大丈夫。史実に基いた無駄のないストーリー展開で読みやすい。
また、ルネサンスを代表するボッティチェリの絵画やメディチによって集められた古代遺産、ラッファエッロの首飾りの優れた技巧などが紹介されたり、「ヴィーナスの誕生」についての詳述もあり、芸術面でもちょっぴり賢くなれた気分にも浸れる(笑)。(2004年12月12日記)

テーマ : ブックレビュー - ジャンル : 本・雑誌

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